五感で学ぶ「HAIRCOLOR CARAVAN」の濃密な一日|4つの「デザインカラー」

JHCA主催の「HAIRCOLOR CARAVAN」。

今回のセミナーの見どころは、4名それぞれが異なるアプローチで「デザインカラー」を提案する点です。

 

・imaii  大倉 貴志さん

@imaii_okuratks

トップバッターは大倉さん。 ハイライトのチップを取る丁寧な手つきやスピード感まで、目の前で繰り広げられる高度なテクニックに、参加者さんたちの視線は釘付けでした。

 

・FIRST 吉田 京介さん

@kysk_ysd

・Kakimoto arms 岩上 晴美さん

@harumiiwakami

続いて吉田さん、岩上さんによる解説パートでは、「なぜこの方法を選ぶのか」という思考の部分まで共有

 

・Colette 木戸口 聖奈さん

@seina_kidoguchi

最後は木戸口さんが3名のモデルさんをスタイリングしてフィニッシュという流れです。

 

 

ただ「見る」だけで終わらせない。明日からすぐに使えるヒントが詰まった、濃密な1日でした。

講師のみなさんの施術の見どころをご紹介します。

 

メイン施術|大倉さんによる「グラデーションハイライト」

今回のセミナーのメインは、大倉さんによるハイライト施術

〈レシピ〉

・ハイライト Low Bleach 6%

・ミドルライト 9-NakedSand : 9-GrayPear : 9-Silver = 3 : 2 : 1 OX4.5%

・根元 9-NakedSand : 9-GrayPearl : 9-Silver = 1 : 1 : 1 OX3%

・毛先 9-NakedSand : 9-GrayPearl : 9-Silver : Clear = 1 : 1 : 1 : 1 OX3%

 

〈ホイル内で作るグラデーション〉

大倉さん
「ハイライトでデザインするときは、ホイル内でグラデーションを作るようブリーチしています。毛先に向かって少しずつ明るさを調整することで、仕上がりのニュアンスがとてもやわらかくなるんです。」

 

この作業を「絵画を描くような感覚」と話し、2種類のブリーチを絵の具をのせるように丁寧かつ大胆に塗り分けていきます。

とくにこだわりが隠されていたのが、薬剤をのせる「角度」です。

一度塗ったあとに別の角度から塗り重ねることで、髪が動いたときにも自然とデザインがつながって見えます。

 

〈After〉

完成したモデルさんの髪は、シルクのような質感に!ハイライト自体は控えめな存在感ですが、スタイリングの動きに合わせてやわらかさが生まれ、目を引く仕上がりです。

 

3名が直伝!お客さまに「またお願いしたい」と思われるデザイン作り

吉田さん解説「毛髪の状態を見極めたブリーチテクニック」

吉田さん
「ブリーチのリタッチは、ただ塗るだけじゃありません。髪の状態をしっかり見極めて、ダメージを抑えながら最短ルートできれいにつなげる。これがプロの仕事です。」

 

〈デザイン〉

・ブロッキング : 4ブロックに分ける

・塗布 : 下から順に塗布

 

「全頭リタッチは10分を目安に塗布します。ハチ下は薬剤が溜まりやすいため、ペーパーを挟まずに塗布。逆に、ハチ上は角度が急で薬剤がつきやすく断毛のリスクがあるため、ペーパーを活用します。

 

〈塗り始めるポイントについて〉

「細い髪の方は後ろから、太い髪の方は前からスタートします。髪質に合わせて塗り始める場所を変えるだけで、仕上がりの均一さが変わりますよ。」

 

〈After〉

どの角度から見ても統一感のある明るさですね。

 

岩上さん解説「大人の魅力を引き立てる白髪ぼかし」

岩上さん
「大人世代のお客さまは、髪の悩みが深くて不安を感じている方も多いです。だからこそ、お肌まで明るく見えるような印象のデザインを提案しましょう!」

 

〈Before〉

・根元 : 15Lv

・中間 : 12〜13Lv

〈レシピ〉

・ハイライト : Low Bleach 6%  襟足 1 : 2 / 表面 1 : 1.5

・根元 ORDEVE 8-CB : 8-LCH = 1 : 3 OX6%

・毛先 ORDEVE 9-LCH / h : 9-hCN / h = 1 : 1 3%

・襟足 9-LCH 6%

 

〈デザイン施術内容〉

全体 : 顔まわりに繊細なチップでハイライトを入れ、白髪との境界線をなじませる

「ブリーチで抜きすぎると、ハイライト部分は色が強く出てしまいがち。絶妙な明るさになるようリフトを調整すれば、オンカラー後に白髪・ベースの赤み・ハイライトの黄みがなじむ仕上がりになります。

 

〈After〉

「迷ったときは、赤みも黄みもなじませるベージュ系の薬剤を選んでみてください。お客さまが3ヶ月後、半年後も自分の髪を好きでいられるような、継続できるデザインが一番大切です。

 

木戸口さん「上品な仕上がりを叶えるスタイリング」

 

3名が作り上げたこだわりのデザインを、木戸口さんのスタイリングで魅力を引き出しフィニッシュ。

計算された毛流れとツヤ感が加わることで、モデルさん一人ひとりの個性がさらに輝き出しました!

 

学んだ知識がその場で「確かな技」に変わるワークショップ

セミナーの後半は、参加者さんたちが主役になるワークショップの時間。

今回の「HAIRCOLOR CARAVAN」が普通のセミナーと違うのは、プロの技を見て満足…で終わらせないところです。

会場のあちこちでは、資料や動画を見返しながら「今のハイライトの角度、こうだったよね?」「この薬剤のなじませ方、こうやって活かしてみよう!」といった会話が飛び交います。

 

講師の4名に直接アドバイスをもらったり、ほかの参加者のアイデアを吸収したりできるのも、このワークショップならではの魅力です。

 

まとめ|JHCAについて

全頭ブリーチや白髪ぼかしなどの選択肢が広がった今、重要なのは「何を選ぶか」だけでなく、「どう設計するか」。

 

今回のセミナーを通して感じたのは、単なる流行の技術ではなく、一人ひとりのお客さまに合わせた選択肢を持つことの大切さでした。

知識を知識のままで終わらせず、実践につなげる。

その積み重ねこそが、これからの差につながっていくのかもしれません。

 

JHCAについて

JAPAN HAIR COLOR ASSOCIATION(JHCA)は、ヘアカラー技術の向上と普及を目的に活動する団体です。

全国でセミナーや講習を開催し、現場で活かせる技術や知識を体系的に学べる機会を提供しています。

 

今回のHAIRCOLOR CARAVANでも、理論を理解し、その場で技術に落とし込むという“再現性のある学び”が印象的でした。技術を個人の感覚に頼るのではなく、誰でも再現できる形にしていくことは、サロン全体のクオリティ向上や提案力の底上げにもつながります。

 

学びをそのまま現場で活かし、技術の幅を広げていくことが、結果としてお客さま満足度やリピート、単価アップにもつながっていく。

JHCAの取り組みは、そうしたサロン価値を高めるヒントのひとつといえるのではないでしょうか。

 

JAPAN HAIR COLOR ASSOCIATION NPO法人 日本ヘアカラ―協会(JHCA)

 

EDITOR’S REVIEW

JHCAの講師の皆さんの「技術への熱意」と、惜しみなく還元する姿に圧倒される内容でした。難しい理論をわかりやすく解説し、ワークショップで技術のヒントを自分のものにする。この体験型スタイルこそが、今の時代に求められる学びの形かもしれません!