【その1】毛髪診断

僕が今まで見てきたブリーチの上手い美容師さんは、髪の毛の状態を良く見ている人ばかりです。毛髪診断はその第一歩目で、まずお客様の髪の毛の髪質をしっかり見極める【目】を鍛えるのが大切だと思います。

【その2】カラー履歴の見極め

自分が施術した方ならまだしも、初めての方はカウンセリングでの聞き出しがより重要になります。本人が黒染めをしてないと思っている場合(暗染めや一週間戻しなど)やセルフでカラートリートメントをしている場合など、お客様が自覚していない履歴もあるので特に時間をかけてカウンセリングしましょう。

【その3】ダメージの見極め

最近多いのが、髪質改善や酸熱トリートメントなどの酸性の薬剤での施術によるケミカルダメージです。アイロンや縮毛矯正などの熱ダメージは、触ったり濡らすことで比較的分かりやすいですが、髪質改善などはお客様が通常のトリートメントと同じ感覚をお持ちの方が多いので、必ずカウンセリングで聞くようにしましょう。酸性の成分は髪に残留しやすく、ブリーチ剤のアルカリと過度に反応して思わぬダメージを出してしまいます。そのため3ヶ月以内にしている場合は、さらに3ヶ月ほど時間を置かないとブリーチするのが難しいです。

【まとめ】ブリーチの基準を作ろう

自分の中で基本となるブリーチの基準を作ることが1番重要です。上で解説した3つの重要なポイントをいくら見極めても、自分の中での基準が無ければコントロールのしようがないですよね。基準の作り方は、髪質普通、カラーは8レベルぐらいのカラーをしている、特に縮毛や髪質改善はしてない人の髪を17レベルにブリーチする時に使うブリーチを考えるといいかと思います。

 

僕の場合はアクセスフリーとアディクシーハイブリーチを1:1が基準なので、この薬剤のパワーをダメージや履歴によって上げたり下げたりしてコントロールすることが多いです。このやり方を継続していけば必ず良い【目】を持てるようになると思います。

プロフィール

稲毛竜太

gisele エリアマネージャー。各カラーメーカー認定カラー講師や美容学校で特別講師を務める。

ブリーチカラーやデザインカラーを得意としており、臨店講習やセミナーなども精力的に活動している。

Instagram:@inakex.gisele

EDITOR’S REVIEW

今回は、「髪の毛を良く見て目を養う」ということを目的にした内容をまとめてみました。良い薬剤や処理剤に目がいきがちですが、まずはお客様の髪の毛に対して興味や疑問を持つことが大切だと思います。

次回はブリーチ剤の種類分けと特徴をつかむ内容をまとめてみようと思うので、今回の内容と合わせて見てもらえるとスキルアップが目指せると思います!