美容師さんの手荒れの原因
ハンドクリームの紹介に入る前に、美容師さんの手荒れの原因について見ていきたいと思います。
引用:株式会社レボ
水を使うことによる脱脂
水の他に、石けん、シャンプー、洗浄剤や消毒液などの薬剤に含まれる界面活性剤などが原因で脂が逃げてしまう「脱脂」が起きてしまい、手肌のバリア機能が奪われてしまいます。
皮膚の乾燥がさらに進んだ乾皮
脱脂が起こり、皮膚の乾燥状態がさらに進むと「乾皮」という状態になってしまう可能性があります。乾皮症になると、ひび割れや皮がむけるなどの症状が起きることもあります。
薬剤などによるアレルギー
カラー剤には、色を定着させる「ジアミン」や、脱色させるための「アルカリ剤」などが含まれています。このような成分はアレルギーを引き起こしてしまう可能性があります。
手荒れを改善してくれる成分は?
先ほど、美容師さんの肌荒れの原因について見ていったときに、大きく分けて「乾燥」と「アレルギー」が原因だということが分かりました。そこでここからはこの2つに作用する成分をご紹介していきたいと思います♪
乾燥を防いでくれる「レチノール」
レチノールはビタミンAと呼ばれることもあり、医薬部外品中の有効成分になりうる成分です。また、表皮のヒアルロン酸の合成を促進してくれる効果があるため、乾燥を防いでうるおいをキープしてくれます。
炎症も抑えてくれる「パンテノール」
皮膚の細胞を活性化させ新陳代謝を促すことで、ダメージを修復させ回復を早めてくれるのがこのパンテノールです。
水分を保ってくれる「尿素」
水分が蒸散することを防いでくれるため、水分を保ってくれる役割があります。また、肌をやわらかくしてくれる働きもあるため、乾燥によって皮膚が硬くなっていると感じていらっしゃる方におすすめしたい成分です。
成分の他にハンドクリームを選ぶ3つのポイント
これまでは手荒れにおすすめな成分の紹介をしてきましたが、他にどのような観点で選ぶと良いかということをご紹介していきます♪
べたつきが少ないものは施術の邪魔にならない!
保湿力を重視するとどうしてもしっとり、こっくりとしたテクスチャーのものが多くなります。しかし、べたつきがあるとアイロンやブラシなどを使うときに滑って使いづらくなってしまいます。そのため、できるだけべたつきの少ないものを選ぶと施術の邪魔にならず、使いやすいでしょう♪
香りが強すぎないものがおすすめ♪
自分好みの香りがするハンドクリームを使うと気分が上がるというメリットがありますが、お客様によっては強い香りや、特有の香りが苦手な方もいらっしゃいます。そのため、サロンで使うハンドクリームに関してはできるだけ無香料のものか、ほんのり香るものを選ぶと良いでしょう。
忙しいサロンワークでも使いやすいワンタッチ式の蓋付きチューブタイプ
忙しいサロンワークで使うときは、ワンタッチ式の蓋がついたチューブタイプをおすすめします。ジャータイプや、本体と繋がっていない蓋がついているハンドクリームだと使いにくかったり、蓋を紛失してしまったりする可能性があるため、ワンタッチ式の蓋つきチューブタイプがサロンでの使用はぴったりでしょう◎
美容師さんの手荒れにおすすめのハンドクリーム5選♪
お待たせしました!
いよいよ本記事の本題である、美容師さんの肌荒れにおすすめしたいハンドクリームを5種類ご紹介していきたいと思います。ハンドクリーム選びのお手伝いができれば幸いです。
スタイリング剤にも使える「N.ナチュラルバーム」
まず初めにご紹介するのは、数多くのサロン専売品を販売している、ナプラから出ている「N.ナチュラルバーム」。スタイリング剤としても使えるこの商品はどんな点がポイントなのでしょうか。
良い点
・スタイリング剤としても使えるため、一石二鳥!
・バームタイプなのでべたつくことがないため、施術の邪魔にならない。
・天然由来成分のみで作られているため、やさしい処方を好む方におすすめ。
悪い点
・ジャータイプの容器なので、特に施術の際は使いにくいかもしれない。
・香りは好みが分かれそう。
・バームタイプなので冬場はしっかりと溶かす必要がある。
美容師のための「DEEP REBORN HAND CARE CREAM」
次にご紹介するのは、美容師さんのために開発された「DEEP REBORN HAND CARE CREAM」。どのような成分が配合されていて、どんな点がおすすめなのでしょうか。
引用:ラクマ(旧フリル)
良い点
・チューブタイプなので施術中でも使いやすい。
・水分の蒸発を防ぎ、角質内の水分量を増やしてくれる「アロエベラ」と「尿素」が配合されているので、乾燥から守ってくれる。
悪い点
・ムスクベースのシトラス系の香りなので好みが分かれそう。
・サイズが小さいので、持ち運びには便利だが、頻繁に使う方には面倒かもしれない。
みずみずしい!「モイサージュ エッセンスインモイストクリーム」
サロン専売品を多く販売している、菊星から出ている「モイサージュ エッセンスインモイストクリーム」。クリームと化粧水といいとこどりをしているこのハンドクリームはどんな特徴があるのでしょうか。
良い点
・炎症を防いでくれる、有効成分の「グリチルリチン酸2K」配合。
・全身に使える! ・無香料・無着色なので、くせがなくて使いやすい。
悪い点
・べたつかないのはいいが、少し水っぽく感じる。
・ひび割れするようなひどい手荒れには少し物足りない。
第3の皮膚⁈「Hands ÅP.P.(ハンズエープロフェッショナルプロテクション)」
"それは「第3」の皮膚”というキャッチコピーがついた高級感あふれるハンドクリーム。科学の力でプロテクトしてくれるこのハンドクリームはどのような特徴があるのでしょうか。
良い点
・撥水性のあるシリコンポリマーで保護膜をつくるため、水を扱うことが多い美容師さんにはぴったり◎
・べたつきのない軽いテクスチャーなので、お客様の施術時にも邪魔にならず、汗ばむ季節にも使える。
悪い点
・少し値段が高いため、思う存分使うことができない人もいるかもしれない。
・サイズ展開が少ない。
・クリームとジェルの間のようなテクスチャーでさらっとしている。
シンプル処方!「菊正宗 正宗印 ハンドクリームセラム」
こちらの商品は市販のものですが、シンプルな処方の商品が多い、菊正宗から出ている「正宗印 ハンドクリームセラム」。乾燥を防いでくれる「レチノール」が配合されていますが、他にはどのような成分が配合されているのでしょうか。
良い点
・抗炎症剤である「パンテノール」と「グリチルリチン酸2K」が配合されているので、乾燥による肌荒れが気になる方におすすめ。
・白麹エキス・ビタミン・アミノ酸などの美容液成分が配合されているため、うるおいキープ◎
悪い点
・付けたてはしっとりしているが、時間が経つとうるおいが感じられなくなってしまう。
・ややかためのテクスチャーで、伸びがイマイチ。 ・値段が高いように感じる。
いかがでしたでしょうか。今回は多くの美容師さんが悩んでいる手荒れの原因と、その悩みを解決してくれる成分、おすすめのハンドクリームを5つご紹介していきました。もちろん、ハンドクリームは自分好みのものを選ぶのが1番ですが、サロンでの施術場面を考えると香りやパッケージ、テクスチャーにも気を付けた方が良いことが分かりました。ハンドクリームは手荒れを改善してくれる手軽なアイテムですが、症状がひどい場合は病院での受診をおすすめします。