ゴルフがビジネスに…?
――最近ハマっていることはありますか?
黒木:釣りはずっとハマってますね。釣りはやっぱ好きです。ただ、僕一人では行かないんですよ。だから好きな奴と釣りに行くのが好きですね。魚のええとこはcatch and eatです。
木村:分かります。
黒木:作った後にみんなで飯食いながら「あ、皆さんはい、俺の鯛どうぞ!」ってドヤ顔して言うんです(笑)。それで「いやー、ありがとうございます!」みたいなね。そういうのが面白いですね。
――そういったコミュニケーションも醍醐味ですね。
黒木:ただ釣りはずっとやってることなんで、まあ最近ハマってるというか、ハマりたいなと思っているのはゴルフですね。今周りがみんなゴルフしてるから、みんなと遊ぼうと思ったらゴルフしとかなあかんねんなーっていうのがきっかけかもしれないですね。
まあでも元々嫌いじゃないんでね。親父がゴルフ好きで話したりしてたし、たまたま大学の授業でもゴルフあったし。ちゃんと打てはするんですよ。あとはビジネス的な側面もめちゃくちゃ多いです。やっぱりそのー、まあ良い仕事している方々ってゴルフやってる方が多いから。
木村:一番合理的ですよね。ゴルフは大事ですよ。
黒木:やっぱゴルフって時間がかかるので、その時間はその人達と共有できるじゃないですか。そういう世界に自分もそろそろ行こうかなっていうのが、正しいところですね。そのためにゴルフをやろうと思ってるってことですね。だから割と計算的にやりたいと思ってます。
木村:…このメンバーで一緒に行きます?(笑)
――もうぜひ!私もゴルフやってるので!めちゃめちゃ練習して100ぐらいですけど。
木村:すごいすごい。
黒木:俺とかでも多分150くらいっすよ。木村さんどんなもんなんですか?
木村:ゴルフほとんどしないんで、130~150です。ここ3年くらいやってないですね。でも、Airがやっぱりゴルフすごい前のめりな会社だったんで当時はやってました。ゴルフって必要な要素たくさんあるんで。体のためにもビジネスのためにも。まあ、だから経費として認められてるわけだし(笑)。
黒木:絶対健康にいいですもんね。あんだけ歩いて。
木村:うん。だからまあ、そういう意味ではすごい賛成な見方ですね。ただ、僕は運動っていうか、動くことが嫌いなんですよ。だから全部近場みたいな(笑)。
最大の“タイパ”で早寝早起き
――木村さんはハマっていることありますか?
木村:なんか変な話になるかもしれないですけど、ハマってることは、えっと…携帯を遮断すること。デジタルデトックスですね。あと早寝早起き。
――その域か~!すごいなあ…。
木村:起きていると強制的にずっと酒飲むし、ずっと人の話とかも付き合うんですよ。例えば、2時間半飲みに行くとします。そうすると、まあ後半ってグダグダな話しかしないんですよ。基本的にこういう風に仕事の話が出来ない。なので、一回中締めして、ちゃんとメリハリをつける、とか、そういったタイムパフォーマンス。で、終わって送ったらそのまま寝ると(笑)。
そしたらまあ、時間軸的にちょうどいい感じになると思うんです。で、その間に全部やり終わったらシャットアウトして、寝る。で、朝はもう4時5時に起きちゃってるんで、そこからまた仕事する。そういうセルフコントロールとタイムパフォーマンスですね。
今日もずっとウェブ会議してたんですけど、それもやっぱみんなそういう余談の方に全部話いっちゃうんです。だから、戻して、決定までいって、やりましょう、までを決めるということのミッションを大体1時間内で全部やらないと。かと言って、余談をそのままズバズバ切ってても話すのが楽しくなくなってしまうんで、ちゃんと相手の話を聞きながら、できるだけのタイムパフォーマンスっていうのを意識してますね。
黒木:そうですよね。木村さんほんまにちゃんと人の話聞きますもんね。
木村:やっぱり聞いてからじゃないとね。だから、そっからの自分の話は手短に分かりやすくして…とかっていうところですね。それってもう本当にいろんなところに付き合って、まあうつ病にならない限りはそこの領域いけないっていうのがありますけど(笑)。人にちょっと会いたくねぇなってなっちゃうんで。やっぱその期間長かったから、ということですね。
――それが一番自分でいられるという感じですか?
木村:そうですね。気持ち良いといえば、それが一番気持ち良い。「ああ、よしいい感じの時間で終わったわ。明日起きられるぜ」みたいな感じですね。
黒木:ほんまに朝まで飲んでもね、虚無感しかないんですよ。「なにしとったんや、この体力使ったこの時間」と思うんですよね。
木村:なにも生まれないんだよね。だから生まれるものが好きですね。
黒木:ちゃんと決まったペースの方が良いですよね。
木村:それを意識してますね。ハマりものみたいな。
京都から美容カルチャーの発信を
――最後、今後挑戦してみたいことについておうかがいしたいです。
木村:これは僕の方から言えば、あくまで美容師であるので、京都に来たからには京都カルチャーというところの部分の全国的な波及です。それが国のためにも美容業界のためにもなるであろうというところですね。
京都のカルチャーって、なかなか京都の人からは発信されてないんです。京都に住んでない人の方が京都のことを発信することが多いんですよ。だからそういった意味では、京都に住み、京都で過ごし、京都で仕事をしていることを、「ああ、京都の人とかでもこういう人たちいるんだねー」っていう風な認識に曲げ変えていく作業は、将来的なビジョンとしてはあります。
それは政治もしかりですね。そこの部分を変えない限りは我々に将来はあまりないなと思っているので、まあ、挑戦する一歩としては検討中。
あとは、僕は関西に来て間もないですが、黒木さんたちも含めた関西勢の「関西盛り上げようぜ!」みたいなアクションには、ぜひ協力して行きたいなとは思いますね。
黒木:それは嬉しいですね。
木村:なんかこう、東京でなくてもいいんじゃない?っていう風に思ってもらえるような、カッコいい人が関西にもたくさんいるよね、っていう感覚をできるだけ作っていくっていうのが目標ですね。
黒木:ほんまないっすもんね、関西の美容師さんがフィーチャーされるって。でもそんな人材がいないわけではないんで。
――東本願寺でのイベントを企画しているとうかがいました。
木村:そうなんです。だからやっぱ東本願寺とかも絡めて、黒木さんも絡めて、そういうのでやるから面白いよねと思うんですよ。東京の美容師さんたちにも、「なんかやってんな京都で」ってなってもらえるようなのをやっていく。
なんで東本願寺なのかってことなんですけど、僕は武道館とか東京ドームとかも出たんです。だけど、なんかそっちとかよりも東本願寺の方が全然価値がある感じがしちゃうんで、そういうところで美容カルチャーのイベントをやるっていうのは一つ目標にはありますね。寺でやろうっていうのがね、あんまないんで。
武道館ももう飽きたでしょ?みんな。これは両方やってきての見解なんで、できるんだったら、なんか東本願寺の方がカッコよくない?みたいなね。僕の将来としては、そういうのができたらいいかなと思ってます。
日本から世界へ。技術伝授でbeautyが当たり前に手に入る世の中に
――ありがとうございます。黒木さんはいかがでしょうか?
黒木:もう再三言ってますけど、「beautyが当たり前に手に入る世の中」にするってことですかね。そのためには、やっぱり自分たちのやってるスキルをグローバルに伝えるっていうのを早くやりたいなぁと思って。ただそれは商材ありきになってくるんで、ネックはそこですね。商材を海外にどうやって持ってくのかをすげぇ悩んでます。
現地に法人作って向こうで作るってことなんやろうなあと思ってるんですけど、そのためには向こうの主軸になる人間がやっぱいるんで、信頼できる、影響力のある現地の人間と結びつく。それを各国でやれたらなって思います。
それを”Japanese”がやってんだよっていうのが、日本の美容業界にとってええかなと思うんですよね。こういうのって、日本のメジャーメーカーでさえやってきてないことなんです。剤を売るんじゃなくて、技術を売る。これをやっていきたいですね。
【おまけ】対談を終えて
――贅沢な時間をありがとうございました!
黒木:すごい有意義でした!めちゃめちゃ面白かったです。めっちゃ勉強になりました!
木村:いやこちらこそ(笑)。
黒木:本当に楽しすぎました!
木村:またまた(笑)。
黒木:すごかったっす。僕、木村さんに対してそういう知識がなかったんで、すげぇ面白かったです。天才でしたね。自分と全く違う発想の出所っていうか、同じテーマでも話すこと全く違うじゃないですか。だから次元が違う話が聞けるのはすげぇ勉強になりました。
木村:僕はもう本当に、「あぁ、職人やな」と思って。やっぱそういう人も僕は必ず必要だと思ってて、大好きなんですよね。ああいうハートフルな人っていうのが美容室・美容師っていうのには確実に必要であり、それもやっぱり大事にしていきたい。
とか思いながらも、やっぱり前に進んでいくっていう活動もしなきゃいけない。まあ我々はもう40代中盤でこれから朽ちていくものになるけど、そこら辺の基盤づくりを若い世代に対してどういう風にしていってあげたらいいかな、みたいなのを考えている渦中です。
プロフィール
木村 直人(きむら なおと)
LOVEST KYOTO|エグゼクティブ・プロデューサー
devoted|エグゼクティブ・プロデューサー
国際文化理容美容専門学校卒業。日本武道館でのヘアショーに出演などステージにも立ち、ナチュラルで洗練されたヘアスタイルやヘアカラーが得意。美容系プロダクト開発や美容室の運営ストラテジー、アドバイザー、各種セミナーやオンラインサロンなど多方面で活躍し、美容業界において革新的な取り組みを行う。著名人からの支持も厚い。2022年11月よりBeauty Terminalのアプリアンバサダーを務める。
黒木 利光(くろき としみつ)
CHARLES DESSIN|オーナー&スタイリスト
美容技術に特化した7名のスペシャリスト集団「YAVENGERS」など、複数の美容集団に所属。三都杯グランプリ、ゴールドウェルカラーズーム2015、2016ジャパングランプリなどビッグタイトル多数。また、シザー1本で創り出す彫刻的なカットで日本一を4回受賞。時代性や女性像に合わせたデザイン提案、デザインカラー、傷まないパーマが得意で、著名人からの支持も厚く講師としても活動中。2022年11月よりBeauty Terminalのアプリアンバサダーを務める。
いかがでしたでしょうか?
全4回に渡り、木村直人さんと黒木利光さんの対談連載をお届けしてきました。
様々なトピックについて話し合っていただきましたが、同じ議題でもそれぞれで着眼点が異なり、ただどちらも勉強になる、そんなご意見ばかりでした。一つ一つの回答から、おふたりの人柄や美容への熱い想いもひしひしと伝わってきましたね。
11月よりBeauty Terminalのアプリアンバサダーも務めてくださっているおふたり。今後のご活躍にも目が離せません!