今回お悩みを相談する美容師さんのご紹介☆

引用元:ホットペッパービューティーより

お名前:伊良部 和也(イラブ カズヤ)さん
サロン名:髪質改善 a'bing 西院【アービング】
スタイリスト歴:18年
Instagramアカウント:@irakaz

 

記念すべき!第1回がスタート

(四方田)今日のお悩み美容師さんは伊良部さんです。よろしくお願いします!
(伊良部さん)a’bing(アービング)の伊良部です。昔、木村さんのオンラインサロンに入ってた時すごく感銘を受けて、自分の進む道とか、これまですごい学ばせてもらってました。年は木村さんの2個下?くらいだと思います。今日はよろしくお願いします!
(木村さん)よろしくお願いします!

 

悩み①「特化型を目指す美容師の教育はどうしたら良い?」

伊良部さんのお悩み ー 「最近Instagramなどで流行りの「特化型」(メンズ特化、縮毛矯正特化など)を目指すスタッフの教育面で悩んでいます。トップダウンの改革やカリキュラムの見直しを少しずつ進めているんですが…」

木村さんの回答 ー 「ずばっと言ってしまえば、「みんなそんなに本気で思っていない」ことが多いですね、僕の経験上。そのように言っていても時間が経てばもう言って無いなんてことありましたから。なので上の人がそこを悩む必要はあまりないのかなと思います。」

(伊)やはり特化型が成功してる人は、まずオールマイティにできる人が多いんですかね。
(木)いやそんなことはないです。結構言ったもん勝ちなところもあるんで、話してることに全然中身を感じない人も中にはいますね。
(伊)なるほど。
(木)先輩に対してであっても、自信をもって話せるレベルの人は本当に少ないです。SNSでばっと勢いで出てきちゃって、実際の苦労をしていない人も多いですから、そうなるのも必然なんですよね。

(伊)確かにそうですよね。努力が見合ってるのかってのもあるし。
(木)特化型をやりたい理由を聞いてみても、ちゃんとした理論に行きついてるとか将来性を感じてるからとか、やりたい理由がちゃんとないとね。
(四)なるほど。深堀りしてみるんですね。
(木)まあでも上の人がそこまで言う必要ないですけどね。「応援してるよ」ぐらいの温度感で見守っておけばいいのかなと思いますよ。
(伊)ホンマにやる気があるなら、ガチでやってますもんね。


(木)あとね、色々言っちゃう人って多いけど、言うことが流動的になっててもポリシーは持った方がいい。ロングスパンで物事を見る。人生は1年じゃ終わらないんだから。
(四)本当ですね。思いつきじゃなくてポリシー。
(伊)木村さんはその点ぶれないっすね。
(木)ぶれたら事業にならないからですかね~。僕はほんと本質的なことをついてしまうから絡みにくいタイプだと思うんですけど。話を聞く時間はちゃんと取りつつ、上手に聞き流しながらっていうのが継続させられる経営者だと思います。
(伊)確かに確かに。そこで衝突してもプラスにならなかったりしますね。

 

悩み②「求人について」

伊良部さんのお悩み  ー「 求人についても悩んでます。」

木村さんの回答 ー 「求人はね~経営上厳しくても変わらず新卒をとるってことですかね。京都の専門学校は別に全国に出たがってる人が多くはないので、京都で必ず毎年とってるという実績をしっかり作って学校の信頼を得る。」

(四)新卒を取る努力ってことですね。今は取られてるんですか?
(伊)一応学校に回って、毎年つなげていけるように案内かけたりしてます。
(木)まあ、辞める前提でいいんですよね。あと、利益が上がらなくてもキャパが次の年広がってなくても人は入れるようにしてます。どこでチャンスが訪れるかわからないので。
(伊)今木村さんのところ結構スタッフ多いですよね。
(木)多いっすね~いや出店地ってのは半数ぐらいはやめると想像してたんですけど(笑)。出店して1年たって、2人とりましたね。
(伊)その中で新卒も来られてましたか?
(木)そうですね。今2人決まってます。ただ国家試験に合格しないと意味がないので、どうこう言わず今はそっとしてる状態です。

(四)そういう新卒を取る理由とかって、木村さんのなかであるんですか?
(木)ん-可能性です。なんかスターになってほしいって気持ちは1ミリもなくて。ちゃんとお客さんが定着することが一番素敵な事なんですよ。なんで、売り上げとか僕は煽ってないです。
(四)最近はSNSとかでキラキラしてる人とか見るとついつい比較しちゃうこともありますけど…確かにそうですよね。

 

悩み③「経営者になる心構え」

伊良部さんのお悩み  ー「うちのサロンはもう18、19年くらいになるんですが、オーナーの年齢的な関係で、僕が今後引き継ぐ形になってるんです。接客と下の子の面倒も見ながらというスタンスだったのがどんどん決定権を認めてもらうようになってきて…心構えというか、数字のこともですがもっと視野を広げてやっていった方がいいのかなあ…と悩んでます。」

木村さんの回答 ー「なんかそれって広げる必要ありますかね?僕も京都に来たとき、広げていこうと一瞬考えましたけど、この街自体がビジネスに前のめりではないというか。学びの面でも今はDXが進んでますから、それぞれの居心地が良ければそれでいいと思います。辞める人は辞めるし入ってくる人は入ってくる、そんな環境であれば。」

(伊)ああ~…そうか、確かに…。
(木)そうでしょ。だからその業界の先を走ってる~みたいなとこに引っ張られすぎない、確固たる意志は大事なんじゃないですかね。
(伊)まあ僕が感じてる空気感としてはなんか、出店して展開していって…ていう流れが必須なのかなあと感じてたんですよね。
(木)全然必要ないですよ、うん。
(伊)確かに、別に自分のところをしっかり充実させて継続できていればそれでいいですもんね。

(木)私の身の上の話をすると、すごい仕事してたときのことです。歩合は決して高くなかったですが、基本的に人が入ってきて多店舗展開していくっていう典型的な「前に出ていくサロン」にいて。そこに対して何か仕掛けていくってあんまり考えていなかったんです。なんとなく有名になりたいとかの願望があったうえで、それにくらいついていっただけでした。
でもそういうレールが敷かれてなくても十分幸せだったりするんですよ。今はそういうレールはなくて、ミニマムでも十分幸せなんです。逆にいろいろ考えすぎなきゃいけないのも不幸だな、という感覚もありますし…
(伊)うんうん、なるほど。

(木)まあ、生活水準を上げるのであればこれぐらいはやらなきゃねっていう提案をするぐらいで、自分が経験したことから道筋を示すくらいにしてます。
経験したことがないと、そこに向けて頑張った方がいいのかなって思うんですけど、経験してからまた戻ることは全然できますから。
やってみたい、挑戦したいって人を止めることは僕はしないです。でも「やった方がいいのかな?」レベルではできないですね。やるんだったらやる。誰を失ってでも(笑)この確固たる意志が無いとできないです。
(伊)それは…確かにそうですね。

(四)ほんとですね。今オーナーさんがいらっしゃって、二番手としてやられてたのが経営者になるって時に、道筋を提案するとかSNSもある中で長いスパンでみて、応援する姿勢を示したりとか…
(木)ですね。応援するよって姿勢と数字をコントロールするってのもありますね。経営するってことは、その数字のバイオリズムを読むのも大事なので。
(四)数字を読むって部分はいかがですか?
(伊)そうですね。一応、月報は毎月出していて、報告のミーティングですり合わせとかしてる感じです。やっぱこれまでは、そういう場で二店舗目を出す出さないとかの話がありまして。なんかそういう概念にとらわれてたのかなーってのはありますね。数字は今勉強していってる感じです。

第1回が無事に終了!!

(伊)いやあ~ありがとうございました!お話していろいろと気づきが得られました!

(木)良かったです!こんな感じで…記事書けますか?(笑)

(四)メッチャ書けますっ✨ありがとうございます!

木村さんプロフィール

木村直人
LOVEST KYOTO(executive producer)
devoted(executive producer)

美容師であり美容家。日本武道館でのヘアショーに出演などステージにも立ち、ナチュラルで洗練されたヘアスタイルやヘアカラーが得意。美容系プロダクト開発や美容室の運営ストラテジー、アドバイザー、各種セミナーやオンラインサロンなど多方面で活躍し、美容業界において革新的な取り組みを行う。雑誌やメディアなどあらゆる媒体の取材記事に掲載され、全国から事業戦略や開発、マーケティングなどの相談が殺到。ヘアカラーTHROWプロデューサー。有名芸能人が多数登場するInstagram(@air_kimura)はフォロワー数5.3万人。

EDITOR’S REVIEW

木村の部屋、第1回はいかがでしたか?SNSの発達とともに業界が盛り上がる一方、伊良部さんのような悩みを抱えている美容師さんもたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。現場でお話を聞かせてもらい、経営者の人間力についてや「思い」の大切さを改めて学ばせていただきました…!木村の部屋は今後も連載を予定しております。お悩みを相談したい!という京都の美容師さんはぜひお気軽にお問い合わせください😊